子供たち 力士に胸借りる　出羽海部屋の合宿中日　木曽相撲クラブが稽古

　木曽町相撲場（木曽町新開）にある総合トレーニングセンターの稽古場で研さんを積む木曽相撲クラブの小・中学生が２７日、同相撲場で合宿中の大相撲・出羽海部屋の力士の胸を借りた。県内きっての「相撲どころ」の将来を担う子供たちの気迫は、部屋の力士たちに負けてはいなかった。

　８人が参加した。西三段目６０枚目の出羽ノ城さんの胸を借りたぶつかり稽古で、木曽町中３年の小川大空さん（１５）は、頭からばちんと当たる音を土俵上に響かせた。稽古を見守る出羽海部屋付きの髙崎龍水親方＝元幕内金開山＝は「いい当たりだ」と声を掛け、３日間の厳しい稽古を積んでいる部屋の力士たちに奮起を促していた。
　合宿は２８日が最終日。稽古は町相撲場の本土俵で行い、午前８時ころからを予定している。力士の稽古や県内の相撲クラブの子供たちに胸を出す様子を誰でも無料で見学できる。力士による東西戦のほか、髪結いの実演、力士がうたう「相撲甚句」などの披露があり、弓取り式で締める巡業さながらの趣向だ。握手会も予定し、午前中の終了を見込む。