塩尻・シルバー人材がデジタル化 専用アプリ導入 スマホで連絡・確認可能に
2025/06/27
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塩尻地域シルバー人材センターが、会員とのやりとりでデジタル化を進めている。スマートフォンで連絡できるアプリを導入し、5日現在で、会員584人の47・8%に当たる279人が利用に必要な登録を済ませた。従来の紙ベースでの連絡に比べ、情報伝達の時間短縮や効率化が図れるほか、郵送料など経費の削減にもつながる。
シルバー人材センター専用のアプリ「Smile to Smile」を導入した。センターからの通知、就業情報や就業依頼、配分金の確認ができる。
従来は事務局が電話した上で来所を求め、必要な書類を渡すのが一般的だった。ファクスや電子メール、コミュニケーションアプリ・LINE(ライン)も使っており、会員によって情報伝達の手段がばらばらだった。会員から見ても、事務局とのやりとりをスマホに一本化できる。
郵送費や電話代などの通信運搬費は昨年度、前年度比で20万円ほど減っており、経費削減効果が出ている。
昨年度末の平均年齢が75・6歳の会員の半数以上が、スマホやパソコンを持っていると事務局はみている。スマホの利用は社会的に浸透しており、デジタル化が可能とみた。新規会員はスマホを持っている人が多く、理解を得やすいという。
デジタル化の推進は令和5年度後半から協議を進め、6年2~3月には全会員に個人IDとパスワードを配布した。事務局が登録などを手助けし、同4月に本格稼働した。フリーランス新法や消費税のインボイス制度に対応するため、電磁的な情報のやりとりが必要になったという背景もある。竹村伸一事務局長は「今後も登録者を増やし、有効活用していきたい」と話している。