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2025年

筑北小が水泳授業の外部委託検討 松本で効果検証

2025/06/25
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 筑北村の筑北小学校は24日、夏場の水泳の授業を外部委託した場合を想定した初の校外学習を、松本市島内の「スポーツネットワークSAM松本」で実施した。普段使う学校プールの老朽化や、温暖化に伴う熱中症リスク、教職員の管理負担などを考慮した試みで、全校児童108人が屋内プールでプロのスイミングインストラクターから泳ぎを教わり効果を検証した。

 村教育委員会によると、同校プールは昭和37(1962)年に造られた。52年の大規模改修後、半世紀近く経過して老朽化が進んでいる。近い将来に必要な大改修の費用は概算で7000万円と見込まれる中、筑北小と聖南中学校が共に外部委託した場合を検証するため、筑北小で1回分の水泳教育経費として本年度一般会計当初予算に約23万円を計上していた。
 児童たちは低学年と高学年に分かれて、スクールバスで約30分かけSAMを訪れ、水泳技能の習熟度に応じ学年をまたいだグループ別で授業を受けた。水に顔をつける練習や2人一組で水中でじゃんけんする遊び、バタ足、ビート板を使った泳ぎまで、丁寧に段階を踏む指導に児童たちは楽しく学んでいた。2年生の関森岳君(7)は「いつもよりプールが大きくて楽しい。先生の教え方も分かりやすい」と笑顔を見せた。
 授業に立ち会った野口隆徳校長は「子供の技能を見極めた的確な指導で無理なく安心して学べる。さすが専門家だ」と感心していた。内川雅信教育長は「児童や保護者、教職員の声に耳を傾けつつ、来年度以降に外部委託するかを検討していきたい」と話していた。

外部委託による水泳の授業を体験する筑北小の児童たち(SAM松本)