719日(土)
2025年

小中学生、朗々と「構成吟」 松本地区吟道大会で披露

2025/06/23
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 日本詩吟学院松本深志岳風会の松本地区吟道大会が22日、松本市里山辺の市教育文化センターで開かれた。松本市内の詩吟愛好者が一年の成果を披露する大会として続き、35回目となった。今年は大会史で初めて小中学生が、複数の詩吟で物語を表現する「構成吟」を披露し、大きな拍手を浴びた。

おなかの底から声を出し、構成吟を披露する小中学生


 市内の児童センターや教室で詩吟を学ぶ、小学校1年生から中学校3年生までの19人が舞台に立った。漢詩、俳句、和歌を吟じ、唱歌の合唱とせりふを交えて「春夏秋冬」を表現した。おなかに力を入れて低音から高音まで伸びやかに響かせ、保護者やベテランの愛好者を感心させた。紙を見ず、難しい言葉のつながりを難なくこなす子供が多かった。
 浅間児童センターで1年前に詩吟を始めた本郷小学校3年生の滝沢白百合さん(9)は「ちょっと緊張したけれど、みんなで声を合わせるのが楽しかった」と笑顔を見せた。松本市稲倉の楓教室で学ぶ女鳥羽中学校1年生の浅井咲喜さん(12)は「難しい言葉の意味は本を見て調べている。言葉を覚えて、できるようになると面白い」と詩吟の魅力を話していた。
 大会長の阿部岳康さん(85)=松本市深志2=は「愛好者が高齢化している中、小中学生が頑張ってくれているのがありがたい」と目を細めていた。