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2025年

夏至も暑さ続く中 稲すくすく成長

2025/06/22
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 1年のうちで昼の時間が最も長くなる「夏至」を迎えた21日、中信地方は高気圧に覆われて快晴となった。強い日差しと南風の影響により各地で気温が上昇。安曇野市穂高では最高気温35.0度(平年比8.7度高)の猛暑日となった。梅雨の晴れ間が長引く中、松本市内の水田ではすくすくと育つ動植物の様子が見られた。
 松本市新村のやまだふぁーむ(山田桂一郎社長)は会社北側の約30アールの水田で酒米品種「ひとごこち」を栽培している。5月に植えた苗は、茎が分岐する「分けつ」が進み、直径10センチ弱の株に成長していた。株元には短くなった日陰を求めるかのようにカエルやオタマジャクシが集まっていた。
 同社は今年、約15ヘクタールのコシヒカリと約8.5ヘクタールの酒米を栽培している。今のところ生育は順調だが、近年は猛暑の影響で米粒が白く濁ってもろくなる「乳白」の症状が出ることが多いという。山田社長(45)は「水位の調節に気を配り、品質の良い米ができるようにしたい」と話していた。
 気象庁の観測によると、21日の各地の最高気温は松本市沢村で34.2度(平年比7.5度高)、同市奈川で30.0度(同6.8度高)、木曽町福島で31.2度(同6.1度高)だった。いずれも平年比で8月上旬の最も暑い時期を上回った。22日の県内は引き続き高気圧に覆われて日中は晴天が続き、松本の最高気温は32度の予想。夕方以降は湿った空気の影響を受ける見込みで、曇りや雨となるところがありそうだ。

分けつが進む稲の株元に集まるカエルやオタマジャクシ(21日午後0時14分、松本市新村)