松本ぼんぼん正調の踊り 師範の指導開始
松本市中心街で8月2日に開催される松本ぼんぼんの実行委員会は、本来の正調の踊りを後世に残していくため、指導者となる「師範」を募って育成し、派遣する活動を始めた。師範には、松本ぼんぼんに愛着のある市内の30~70代の男女6人が登録。手の振りや、ステップを確認する講習を行い、準備を進めている。
19日夜、松本商工会館で初めて6人がそろった。第1回から本町の連で踊ってきた山田善敬・松本商店街連盟会長(74)と、同じく初回から同連に参加した北原嗣正さん(74)に、子供の頃から町会の連で踊ってきた40~50代の男性、企業連に長年参加してきた40代の女性らが志願した。
長年の指導経験がある北原さんが率先し、踊りながら振り付けを確認していった。「手のひらの向きが分からない」など参加者は意欲的に質問し、細かい部分も一つ一つ確認して、踊りを統一した。
2歳から渚町会の連で踊り、現在はITFテコンドー松本連に参加する齋藤辰也さん(49)は「参加するみんなが統一してきれいな踊りができたらいい」と語る。正調の踊りを披露するために昨夏初めて結成した伊勢町丸平連に参加するプロダンサーの小林悠里さん(37)は「しっかり習って、小さい子供たちにも教えられるようになりたい」と話した。
山田会長は「正確な踊りを伝承していくために、師範の皆さんには力を尽くしてもらいたい」と願っていた。
51回目の松本ぼんぼんは、回を重ねるうちに正調とはかけ離れたオリジナルの踊りが目立ってきていた。だが、新型コロナウイルス禍で2年連続中止、再開した令和4年以降は正しい踊りを披露できることを条件に連を募り、見ても楽しめる祭りを目指している。
参加連の募集は24日まで。師範派遣は有償で、派遣の申し込みは実行委事務局の松本商工会議所地域振興部(電話0263・32・5345)へ。
