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2025年

〝花馬〟イベントで活躍 南木曽の伝統行事PR 郷土玩具のモニュメント

2025/06/21
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 南木曽町の郷土玩具・花馬を模したモニュメントが、町内に「出没」している。元は木曽郡内の施設に展示されていたが使われなくなったものを、保存会の岡本智治さん(69)=南木曽町読書=が3月に引き取り、町でのイベント開催時に会場に置いている。来場者の目を引き、花馬のPRに一役買っている。
 花馬の玩具は、町内田立の伝統行事「花馬祭り」で地域を練り歩く、色紙の花飾りを背負った木曽馬をかたどる木工芸品だ。町内の木工職人・故岩田四郎八さんが長年手掛けていた。
 玩具の大きさは10センチほどだが、合板製のモニュメントは高さが頭頂まで約1・8メートル、長さ1・8メートル、厚み40センチ。子馬程度の大きさで存在感を放つ。小型も含めた計“3頭”がいて、「つがいと子供」という設定とみられる。
 最近では6日、読書の天白公園で開かれた、20年に1度の伊勢神宮(三重県伊勢市)の遷宮に向け上松町で切り出されたご神木を送る奉送行事に合わせて登場した。関係者の協力で本物の「花飾り」を付け、またがって記念撮影もできる花馬に多くの人が集まった。
 岡本さんは岩田さんの親族に了承を得て、正式な継承者が見つかるまでのつなぎ役として花馬を作っている。「多くの人が花馬に興味を持ってもらうきっかけになれば」と願い、今後も町内外のイベントに〝3頭〟を連れていく考えだ。

南木曽の郷土玩具・花馬を模したモニュメント。岡本さん(右)がイベントに合わせて置きPRしている