安曇野市 児童クラブの利用要件緩和へ 来年度から 祖父母と同居も可
2025/06/19
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安曇野市は18日、児童クラブの利用要件を緩和する方針を明らかにした。児童の祖父母(75歳未満)が同居するか同じ通学区内に住んでいて見守りできる場合、保護者などがいる状況だとしてこれまでは対象外にしていたが、社会情勢が変化しているとして、令和8年度から利用申請ができるように準備を進める。
市議会6月定例会の林孝彦氏(会派クレール)の一般質問に対し、洞武志教育部長が答えた。
市は放課後に保護者が家にいない児童の居場所として小学校10校の各学区にクラブを設置している。近年「自分の時間を大切にしたい」として祖父母要件の見直しの要望が寄せられるようになり、対応を決めた。緩和で数十人規模の利用増が見込まれる。受け入れに余裕があるクラブは年度内にも利用を開始できるように調整を進める。
ただ、共働き家庭の増加や、対象児童を全学年に拡大するための施設・人員の拡充に伴い、クラブの利用需要は高まっている。本年度の利用者は1519人で、令和3年度の933人から4年間で62%増えた。申請人数が定員を超えた場合は選考となるため、祖父母要件の廃止で必ずしも利用できるとは限らない。市子ども家庭支援課は「需要のピークが見えない。全員受け入れられるよう努力するが、より必要度が高い児童から利用できるようにしていきたい」と理解を求める。
祖父母要件の見直しを巡っては、これまでも複数の議員が要望しているほか、6月定例会には市民から陳情が出ている。
