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2025年

安曇野市内の大糸線8駅 開業110周年に 豊科駅周辺で7月に記念イベント

2025/06/18
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 安曇野市内にあるJR大糸線の駅のうち南豊科を除く全8駅が今年、開業から110周年を迎える。大正4(1915)年に旧信濃鉄道が大町方面に線路を延伸する形で駅が順次整備され、現在は8駅合わせて1日平均約8700人が乗降しているとみられる。市や交通事業者などでつくる市地域公共交通協議会とJR東日本長野支社は7月26日、豊科駅周辺で記念イベントを開催する。
 大正4年に梓橋駅、一日市場駅(当時は明盛駅)、豊科駅、中萱駅、柏矢町駅、穂高駅、有明駅、安曇追分駅(当時はアルプス追分駅)が順次開業した。南豊科駅の開業は大正15年になる。
 JR東日本が公表している各駅の1日平均乗車人数によると、令和5年度は8駅合計で4363人。南豊科駅を含めると5143人で、降車を含めると延べ約1万人が日々利用するとみられる。
 乗車人数が最も多いのは、特急列車が止まる穂高駅で1083人。最少は、山小屋風の駅舎の有明駅で204人。昔の面影を残すレトロなたたずまいの安曇追分駅は「青春18きっぷ」のポスターの風景に選ばれたこともある。
 記念イベントは豊科駅とその周辺で開かれる。高校生によるステージ発表やeスポーツ体験などを検討中で、JR側が企画する鉄道関連の催しは月内に発表される予定だ。
 駅舎や駅前広場のイベント活用は都市部ではよくあるが、市内での実例は少ない。協議会事務局の市政策経営課は「イベントを通じて鉄道施設の新たな価値を再発見してほしい」としている。7月26日夕方からは豊科駅周辺で「あづみ野祭り」が開かれ、にぎわいの相乗効果も期待される。

大糸線市内駅開業110周年記念イベントの会場となる豊科駅