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2025年

母校の記憶 巨大絵画に 日義中卒業生の倉本さん 木曽町3中学校 来年度統合へ

2025/06/17
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 木曽町の中学校3校が来年度に統合されるのを前に、日義中卒業生の画家・倉本冨士男さん(74)=日義=が、母校や生徒たちの姿や記憶を伝える巨大絵画を制作している。9月27日に開催される日義中閉校記念行事でお披露目される。

 絵画は縦5メートル、横6メートル。木曽駒ケ岳から昇る朝日が全体を明るく染める中、校舎や、同校のシンボルとなっているれんが造りの校門・赤門とランプ、笑顔で空を見上げる生徒たちなどを描いている。記念行事に合わせ、生徒や日義小学校児童らの自画像を周囲に張って完成となる。
 倉本さんは日義中から依頼を受けて5月上旬に制作を始め、平日に毎日来校して筆を走らせている。長年イラストレーターの仕事をしてきたが「こんなに大きな絵を描くのは初めて」といい、全体のバランスも意識しながら描いている。
 統合後の中学校では、現木曽町中の校舎が使われる。倉本さんは「日義中の閉校は寂しいが、時代の流れ」と語る。絵画は「とにかく明るく、あふれる光の中を明日に向かって旅立っていくイメージを込めた」といい、在校生や、統合後の中学校に通うことになる日義小児童らの新たな門出を祝福する作品を目指している。
 記念行事は誰でも訪れることができ、来場者も自画像を描いて巨大絵画の仕上げに参加できるという。

生徒・児童の未来を祝福する巨大絵画を制作中の倉本さん