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2025年

アブラムシの生態学ぶ 安曇野・烏川渓谷緑地で観察会

2025/06/16
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植物の茎や葉に寄生するアブラムシを探す参加者

 安曇野市堀金烏川の県烏川渓谷緑地で15日、アブラムシの観察会が開かれた。県内外から11人が参加し、ヨモギやケヤキなどの草木に寄生するさまざまな種類をルーペなどを使って観察し、知られざる生態について学んだ。
 アブラムシ研究者の松本嘉幸さんが講師を務めた。松本さんは、アブやテントウムシなど多くの天敵に捕食されても単為生殖による高い繁殖力で数を維持すると説明。参加者は歩きながら葉の裏や茎に目を凝らし、植物によって種類が異なるアブラムシの形や色をルーペで観察した。
 寄生の刺激で植物の一部が膨らんだ「虫こぶ」も採取し、顕微鏡で中をのぞいた。東京都から親子で参加した内山慶太郎ちゃん(5)は「虫こぶの中にアブラムシの赤ちゃんがたくさんいた」と楽しそうだった。
 観察会は、渓谷緑地の自然講座「からすの学校」の一環。烏川渓谷では80種類を超えるアブラムシの生息が確認され、開園前の昭和63(1988)年には新種が発見されている。