林鉄の車両“お色直し” 南木曽でイベント
2025/06/16
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かつて山で切り出した木材を搬出した森林鉄道(林鉄)の車両を塗り直すイベントが15日、南木曽町読書の山の歴史館で開かれた。町内外から子供から大人までが参加し、かつて町内の国有林で運転された保存車両を、元の色を考慮しながら再塗装した。
保存車両は機関車と貨車がある。機関車は車体の大部分を、元の色と同じ薄緑色に塗装。機関車の下部と貨車は、元は黄色だったが、重厚感を強調する目的で黒に変更した。
あいにくの雨となったが、車両の上にシートを張って作業した。午前中だけで約20人が訪れ、はけを使って色を塗り重ねた。木曽町福島から参加した生駒豊文さん(36)は、王滝村の林鉄車両などの保存活動に関わっている縁で参加した。「見た人が森林鉄道に関心を持つきっかけになれば」と話していた。
車両の塗装は少なくとも10年以上ぶり。昨年、南木曽中学校の生徒が車体の清掃を行ったことを受け、これを機に塗装も新たにしようと、住民有志でつくる南木曽鉄道遺産を愛する会(林敏男会長)が企画した。
9月には再塗装した車両のお披露目と合わせ、南木曽中グラウンドでミニSLを走らせるイベントを行う。