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2025年

被災地との交流 さらに 山形村 岩手・山田町から3人 大震災復興歩み語る

2025/06/15
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 山形村の有志団体「東日本大震災『山形村からできる支援』を考える会」と、村社会福祉協議会は14日、平成23(2011)年の東日本大震災の被災地・岩手県山田町との交流シンポジウムを、村保健福祉センターいちいの里で開いた。山田町社会福祉協議会地域福祉課長の阿部寛之さん(47)、カキ漁師の福士清和さん(59)、震災の語り部ボランティアとして活動する立花正男さん(76)が、発災当時の状況や震災後14年間の歩み、未来への展望を語り、村内外の72人が思いを寄せながら聴講した。

 阿部さんは、避難所や災害ボランティアセンター運営の状況と課題、14年間の被災者生活支援活動などを紹介した。特に被災者を孤立させないためのコミュニティーづくりには心を砕いたとし「避難所から仮設住宅、災害公営住宅や再建した自宅での生活へと被災者の生活拠点が変化するごとに、3度のコミュニティーづくりが必要だった。日頃からの助け合える関係づくりや、協働の大切さを痛感している」とした。
 考える会は毎年、福士さんから仕入れたカキを村内で販売し支援につなげている。福士さんは「皆さんの『おいしかった』という声が一番うれしく、今後の活力になる。これからもおいしいカキが育つよう丹精込めて頑張りたい」と話した。立花さんは「山形村と山田町の縁をこれからも結びたい。ぜひ山田町にも足を運んでほしい」と交流の深まりを願っていた。

岩手県山田町から招いた3人の話に耳を傾ける来場者