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2025年

松本城の床ぴかぴかに 地元・中央区の小学生ら

2025/06/15
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 松本市の国宝松本城天守で14日、市内の子供たちによる恒例の床磨きが行われた。地元の中央地区の小学生と子ども会育成会のメンバーら59人が参加し、開場前の午前7時半から30分ほどの作業で床の隅々までぴかぴかに磨いた。
 天守、辰巳附櫓、月見櫓に分かれ、松本城愛護団体の松本古城会が作った床磨きに使用する清掃道具「たんぽ」を使って作業をした。たんぽは粉末にしたクルミと米ぬかを団子状にして布にくるんだ清掃道具で、参加者は木目に沿い布を塗り込むようにして磨いた。
 父親と参加した開智小6年生の荻原遥香さん(11)は「お城に感謝を込めて床を磨いた。床につやが出てきれいになると気持ちいい」と喜び、級友の小松夢真さん(12)は「国宝なので大切にしていきたい」と話した。
 作業後、松本城の研究専門員が天守の成り立ちなどを紹介する「お話し会」があった。
 床磨きは市が一般市民のボランティアを募って昭和62(1987)年から続けている。新型コロナウイルス禍で3年間中止したが、令和5年度に再開した。子供が参加する床磨きは7月5日と9月6日にも行う。大人が参加する「一般床磨き」は18日と7月16日、9月3日に実施する。

「たんぽ」を使い、木目に沿って床を磨く参加者