デイ保育の利用1.5倍に 塩尻市で昨年度 サービス拡充が効果
2025/06/12
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塩尻市で、保育園に入っていない就学前児童を一時的に預かる「デイ保育」の令和6年度の利用が、前年度比約5割(1489件)増の4535件になった。家庭で保育する世帯の支援策として開催場所を増やしたほか、無料クーポンを配布するなどしてサービス拡充を図った結果だとみられる。
利用内訳を見ると、公立は912件増の2227件、私立は368件増の2099件。市支所などを会場にした「出張デイ保育」は209件だった。出張デイは6施設で月2回ずつ実施し、1回当たりの利用平均は1・6件、多いときは6~7件を受けた。人口の多い地域の保育園に限っていたデイ保育(公立3カ所、私立2カ所)を公私あわせて計8カ所に拡大した。
経済的な支援として、デイ保育の利用に使用できる無料クーポン券(50枚つづり、子供1人当たり2万円分)も発行。市保育課によると、クーポンは対象者1361人に対して425人に発行、このうち9割に当たる381人が利用した。50枚全部を使い切った人も約3割(124人)いた。
百瀬市政の子育て支援政策の一環で、第2子以降の3歳未満児の保育料無償化とあわせて実施された対応だ。デイ保育開催場所の増加などで塩原清彦保育課長は「居住地域で使える利便性が高められた」と話す。本年度の出張デイは、6年度に利用が極端に少なかった洗馬支所を取りやめる見直しを行い、5カ所で実施している。