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2025年

なろう原霊園に合葬墓 山形村が本年度内の完成目指す

2025/06/11
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 山形村は本年度、村営墓地・なろう原霊園に、複数の故人の遺骨を共同墓地に埋葬する合葬墓を整備する。全国的な少子化や核家族化、墓を継承する難しさなどを背景に、子や孫の費用・管理負担を抑えられる供養方法のニーズが村内でも高まっており、昨年度に村が実施した合葬墓に関する村民アンケートでは、回答数310件のうち76%が「(合葬墓が)必要だと思う」と回答した。秋以降に着工し、年度内の完成を目指す。
 霊園の中でも日当たりや景色がいい最上部のA区画に整備予定。地下に納骨堂(高さ0・7メートル、幅2・4メートル、奥行き1・2メートル)を設け、地上にはシンプルな石像のモニュメントを建てる。本年度一般会計当初予算に事業費330万円を計上している。
 埋葬の形態は同じスペース内に複数の遺骨を入れる共同埋葬と、故人ごとの骨つぼで納骨する個人埋葬の2種を取る。個人埋葬をした場合も一定の期間が経過すれば、共同埋葬で供養をしていく。家族や親族単位の従来の個別埋葬に比べ費用が抑えられ、利用料は10万円未満で検討中だ。
 利用申し込みの開始時期は検討中で、村住民課は「建設と並行して制度設計をしっかりとし、丁寧に周知した上で申し込みを始めたい」とする。
 予定地には、平成19(2007)年の霊園整備時に設けられ、無縁仏の遺骨が埋葬されている合祀墓があるため、合祀墓のそばに新たな合葬墓を建設し、一体的な利用を見通す。村が管理責任者となり、納骨作業は墓の施工をする事業者に委託する方針だ。
 開会中の村議会6月定例会の一般質問(5日)で大池俊子氏が計画の詳細を尋ね、村が説明した。

村が合葬墓を整備するなろう原霊園。A区画にある合祀墓(写真中央)のそばに設けられる