松本市役所保健所庁舎案 市会が了承 速やかに基本設計へ
2025/06/10
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松本市議会市役所新庁舎建設特別委員会(犬飼信雄委員長)は9日、JR南松本駅近くに設置する市役所保健所庁舎(仮称)の整備基本計画案を了承した。窓口サービスの機能を持たせた「南松本庁舎」としての位置づけに異論が出て継続協議となっていたが、庁舎の仮称を変更し、パブリックコメント(市民意見公募)の結果を踏まえ、委員長を除く14人で採決した結果、8人が賛成した。市は速やかに基本設計に入る方針で、令和10年度末の開設を目指す。
議員からは、保健所の機能は認めるが、窓口機能と一体化する必要性を疑問視する意見が根強く、隣接するなんなんひろばに窓口機能を置くべきとの意見もあったが、市は必要なスペース約400平方メートルを確保できないと説明した。58件が寄せられた意見公募では、窓口機能を求める市民の声が多数で、議員からも「市民の声を計画に生かすべき」といった意見があった。
建設予定地は芳野のなんなんひろば西側の更地となっている市有地で、規模は3階建て延べ4000平方メートル。1階に駐車スペースと動物愛護センター、2階と3階に保健所と窓口機能を配置し、建設事業費は34億8000万円を見込む。
公募意見のうち、動物愛護センターの防音・防臭対策を講じることなどを計画に反映した。市総合戦略室の石井貴文次長は「市民の意見を踏まえた上での議論で方向性が定まった。保健所庁舎の設計費を近く補正予算に計上したい」と話している。
