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2025年

犀川をカヌーの聖地に 愛好家ら生坂で体験会計画

2025/06/04
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 生坂村内を流れる犀川を〝カヌーの聖地〟として観光資源にできないか、村内外のカヌー愛好家やツアーガイドらが模索している。特に泉小太郎伝説ゆかりの名勝・山清路は、両岸が鋭く切り立つ中を平発電所(東京電力リニューアブルパワー)のダム湖が広がる。山あいを大きく蛇行する流れや湖水での川下りといった非日常体験を楽しめる仕組みづくりを目指し、今月下旬と8月に村民や村の子供向けにカヌー体験会を計画している。

 山梨県の富士五湖・西湖を拠点にカヌーやSUPなどの体験ツアーガイド業を営む秋元悠佑さん(41)=山梨県富士吉田市=が計画を進めている。2年前に安曇野市明科に拠点を設けてカヌー体験ガイドに取り組む傍ら、地元の市民グループ「安曇水群」に参加し、発起人の大沢勇治さん(60)=松本市=と共に生坂村内の犀川の活用を考えてきた。
 秋元さんは、生坂村内の犀川について「川とダム湖が共存し、ベテランだけでなく未経験者も気軽に自然の雄大さや日本の原風景を感じられる」と魅力を語る。村中心部の上生坂から山清路にかけては7~9キロ程度の長大な川下りを楽しむことができる。川下の山清路付近はダム湖の一部になっていて流れが緩やかだで初心者も体験が容易だ。川沿いは車での送迎もしやすい。
 1日、大沢さんと35年来の親交があるカヌー愛好家で村議会議員の山本吉人さん(59)=下生坂=を招き、山清路でカヌー体験を試みた。山本さんは「生坂には山・空・川と多彩に楽しめる優れたアウトドア環境があると確信できた。有効活用していかなければもったいない」と話していた。

山清路でカヌー体験の試験運行を行う秋元さんたち(1日)