参院選まで1カ月 議席確保へ激しい前哨戦 県区は3人が立候補予定
夏の参議院議員選挙は日程が決定していないが、有力視される7月3日公示(同20日投開票)まで1カ月となった。県区(改選定数1)には、立憲民主党現職で再選を目指す羽田次郎氏(55)=上田市、自民党新人の藤田ひかる氏(35)=長野市、参政党新人の竹下博善氏(42)=同=の3氏が立候補を予定する。衆議院が「少数与党」となる中、各党とも参議院の議席を一つでも多く得たいと激しい前哨戦を繰り広げている。
羽田氏は参院選を政権交代に向けた前哨戦と位置付け、国会の合間に地元に戻り有権者と直接触れ合う機会を大切にしてきた。1日には安曇野市で開かれたハーフマラソン大会の会場を訪れるなど、中信地域も精力的に回る。地域のイベントや労働系団体の懇談会にも顔を出し、有権者と意見交換する場を設けた。物価高に苦しむ声が最も多いとし「食料品の消費税をゼロ%にすることを第一に掲げ、生活者の声を国会に届ける姿勢を貫きたい」と話す。
藤田氏は3月の出馬表明以降、各支部役員や県議を案内役に全県を歩いてきた。知名度アップが課題の一つ。(松本市や安曇野市、東筑摩郡などの)2区は支部長不在で活動の難しさがあるが、党支持者の協力を得て取り組んでいる。子育て世代や移住者との意見交換も予定する。SNS(交流サイト)の活用にも力を入れ、6月からユーチューブ広告も始める予定だ。藤田氏は「多くの人に会ってこそ、SNSの効果が大きくなる。活動を加速したい」と見据える。
竹下氏は昨年12月の出馬表明以降、土・日曜日の街頭演説を中心に、SNSで動画配信もするなどして訴えの浸透を図ってきた。地元の長野市や、松本市、上田市など都市部を中心に活動し「認知度は上がっている」と手応えを語る。公示まで1カ月となり、街頭活動を拡大するほか、党の支部ごとのミニ集会も予定する。竹下氏は「今の日本は経済や教育の立て直し、少子化対策などが待ったなし。日本を変えるためには参政党が勝つしかない」と力を込める。