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2025年

松本市政の針路に多様な声反映 基本計画策定へ推進会議 女性、若者多く

2025/06/03
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 松本市の最上位計画で令和8~12年度の市政運営の指針となる第12次基本計画の策定に向け、市民の意見を反映させる「松本『シンカ』推進会議」の初会合が2日、市立博物館(大手3)で開かれた。委員20人は女性と若い世代から多く選出され、公共政策や教育行政、若者参画といった専門分野の有識者で構成する。計4回の会議で年内に原案を作成し、本年度末に計画を策定する。
 3年度から10年間の市政の方向性を決める「市総合計画 基本構想2030」の後期5カ年の計画に当たる。前期の第11次基本計画は「ゼロカーボン(脱炭素)」「DX・デジタル化」など7分野・47施策で構成し、次期計画への継続と見直しが議論の焦点となる。
 座長に清泉女子大学学長の山本達也さん(公共政策)、副座長に信州大学准教授で地域連携部門長の荒井英治郎さん(教育行政)を選出した。
 会議では昨年度実施した次期計画への市民アンケートやワークショップなどの結果が示された。中心街や駅前再開発について関心が高く、ゼロカーボンやDXに関連する施策の認知が進んでいないといった意見が多かった。
 臥雲義尚市長は冒頭のあいさつで「ジェンダー(平等)、ジェネレーション(ギャップの解消)、インターナショナル(国際化)を進めていくことが持続可能な都市になると認識している」と述べ、積極的な意見を求めた。ジェンダーの分野で委員に選ばれた、松本市を拠点に性的少数者への理解を深める活動に取り組むルーキーさんは「少数派の声をしっかりと計画に反映できるよう発言していきたい」と話していた。
 次回は8月25日に開き、教育厚生、経済文化、都市計画の三つの部会に分かれて議論を進める。座長の山本さんは「建前でなく本音での議論を展開していきたい」と述べた。

各専門分野の委員20人が出席した初会合