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2025年

地元材の活用拠点 紀行 木曽町 旧上田小 合板製造場に ツミカサネ 来秋本稼働

2025/06/03
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 木曽町新開の旧上田小学校空き校舎を高付加価値の合板製造・内装材加工拠点に改修する工事の起工式が2日、現地で開かれた。関係者約30人が、地場産材を活用した産業の好循環創出につなげようと思いを込めた。
 空き校舎は延べ約2400平方メートルで、竹中工務店が関わる共同出資会社などによって設立された合板製造会社・ツミカサネ(木曽町新開)が、町から無償譲渡を受けた。趣ある外観をできるだけ生かしつつ、内装材工場、事務室、資材倉庫などに改修する。来年秋ころに本格稼働する。
 同社は塩尻市楢川地区でも合板製造拠点を整備する計画で、楢川で合板製造の前半の工程を、旧上田小で合板を仕上げて内装材に加工するまでの工程を担う。木材の産出から加工までを一貫して地元で行えるようになる。
 ツミカサネの青野裕介社長はあいさつで「木曽の木材をいろいろな方々の手に触れる形にしたい」と述べるとともに、卒業生や地元の思いもくみ「旧上田小の営みを新たな形に引き継ぐ責任がある」とした。

歴史ある校舎の一室で行われた起工式