松本市鎌田中1年の岡村奏汰さん プロ棋士の登竜門・奨励会入り
2025/06/01
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松本市鎌田中学校1年生の岡村奏汰さん(13)が、プロ棋士の登竜門である日本将棋連盟の養成機関「奨励会」に入会し、5月からプロ棋士を目指すための例会(対局)に臨んでいる。「対局に今までにない緊張感がある」としながらも「平常心が自分の長所。力を発揮できるよう一戦一戦に落ち着いて挑んでいく」と見据えている。

小学校1年生の時に自宅にあった将棋盤をきっかけに将棋を始めた。戦略を考える面白さに魅了され「もっと強くなりたい」と5年生の時に同連盟下部組織の東海研修会(名古屋市)に入会した。2年間、仲間と鍛錬したり、プロ棋士から指導対局を受けたりして腕を磨き、奨励会の入会条件である上位クラスまで昇格した。
得意な戦法は「右四間飛車」で、「敵陣を切り崩すような攻撃型の将棋が好き」と語る。インターネットでの対局や、プロの対局記録を読んで再現する「棋譜並べ」で手筋を身に付けてきた。毎日3時間以上将棋に打ち込んできたが、「今まで以上に本気で将棋に取り組む」覚悟だ。
もともとプロ棋士を志していたわけではない。研修会の対局で頻繁に名古屋まで往復する中で、家族や周囲の支えを強く実感した。応援に応えたいという気持ちが「プロ棋士」という目標になった。
一番下の6級から、プロ棋士と認められる四段を目指す。格上と戦っていくことになるが「プロ棋士の誰もが通ってきた道」と迷いはない。