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2025年

松本市の家庭系可燃ごみ量 昨年度は最少に でも一人当たりは県内最多… 分別の徹底・周知に力

2025/05/29
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 松本市の昨年度の家庭から排出される可燃ごみの排出総量は前年度比1・2%(400トン)減の3万3129トンで5年連続で減少し、過去10年で最も少なくなった。市は令和10年度を目安に家庭系可燃ごみの処理費用を住民が負担する有料化を目指しており、今後、ごみ減量の流れが加速しそうだ。
 市は令和5年度、これまで可燃ごみとして回収していたプラスチック素材100%のごみ(製品プラ)を資源物として回収を始めた。その影響で5年度の可燃ごみの排出量は前年度比8・8%と減り幅が大きかった。製品プラ回収2年目の本年度の減り幅は落ち着いたものの、減少を維持した。
 事業系は前年度比1・5%(571トン)減の3万7827トンだった。市環境業務課によると、市内では集合住宅から排出される家庭系ごみの一部が事業系ごみとして収集されているケースがみられる。市指定ごみ袋を使い、分別を徹底するよう呼び掛けていく。
 ごみ排出総量は減っているものの、令和5年度の市民1人1日当たりのごみ排出量は942グラムで3年連続で1キロを切ったが、県内19市の中で最も多い状況は変わらない。
 市は家庭系可燃ごみの有料化でごみを減量し、最終処分場の延命と脱炭素(ゼロカーボン)の実現を目指す。有料化を検討する諮問機関・市環境審議会の答申は令和9年度に予定しており、環境業務課の林浩司課長は「市公式LINE(ライン)でごみの分別区分を検索できる環境を整えたので活用してほしい」とした上で「分別意識の徹底で、さらに減量を進めたい」と話している。