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2025年

松本市の移住支援浸透 都会からの転入で補助金手厚く 4年間で194世帯活用

2025/05/28
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 松本市が令和元年度に創設した、都会から松本に移住する人への支援制度「UIJターン就業・創業移住支援事業補助金」の利用が右肩上がりに増えている。条件を満たせば1人当たり60万~100万円の支給を受けられる制度で、開始以来194世帯が活用した。昨年度は過去最多となる83世帯に交付しており、市の人口定常化に一役買っている。

 支援制度は元年度と2年度の利用はゼロ、3年度は4件で支給額は400万円にとどまったが、新型コロナウイルス禍を抜け、人の移動が活発化してきた4年度は47件・支給額4210万円、5年度は60件・7160万円に上った。昨年度は83件で1億4380万円支給された。
 昨年度の83件のうち、30代以下の世帯が52件と半数以上を占め、人口の若返りにもつながっている。移住先は市街地が多いが、安曇、梓川、波田の3地区にも各2世帯ずつ移住した。
 同制度は東京都と埼玉県、千葉県、神奈川県の「東京圏」と、愛知県、大阪府から転職などを機に松本市に移り住み、一定の要件を満たした場合に単身者だと60万円、2人以上の世帯だと100万円を支給する。申請後5年以上、松本市に住む意志があるなど細かな条件がある。交付対象者に18歳以下の子供がいる場合、子供1人当たり100万円を上乗せ支給するなど、子育て支援の意味合いも持たせている。
 本年度も受け付けを始めており、来年1月末が申請期限となる。制度の細かな要件が書かれたチラシが移住交流推進室にあるほか、市の公式ホームページでも確認できる。石田英幸室長は「自然が豊かな松本を移住先に選んでもらえるように、制度のPRや情報発信をしていきたい」と話している。
 問い合わせは同室(電話0263・34・3193)へ。