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2025年

患者と共に 同じ目線で 木曽町 三岳、日義の診療所 本年度着任 常勤医の辻村文宏さん

2025/05/27
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 木曽町の木曽みたけ(三岳)、木曽ひよし(日義)の両診療所に本年度、常勤医の辻村文宏さん(56)が着任した。両診療所ではこのところ、非常勤医師や派遣医による診療が続いており、常勤医の勤務は久々だ。2カ所を曜日で分けて勤務(月・火・水はみたけ、木・金はひよし)し、基本的に1人で診療を行うため、患者にとっては「同じ医師に一貫して診てもらえる」というメリットがある。地域の期待を受けて着任した辻村さんに、診療所運営への思いを聞いた。

 ―両診療所の印象は。
 患者さんの年齢層が、みたけは80~90代、ひよしは50~60代中心という違いはあるが、地域柄もあり、どちらもゆったりとした空気が流れている。特にひよしは、直前まで勤務していた北海道網走郡美幌町の医院に近い雰囲気だ。約40年ぶりに故郷・木曽地方に戻ってきて、こちらの人の言葉などに懐かしさを感じている。
 ―患者の反応は。
 皆さんが「よく来てくれた」などと歓迎の声を掛けてくれる。故郷の医療に貢献できることになり、とても光栄に思っている。
 ―どのような診療所運営を目指すか。
 患者さんと同じ目線に立ち、一緒に病気を治していきたい。上から目線で一方的に話をするのではなく、相手の話に耳を傾けるようにしている。自分は人と話をするのも、聞くのも好き。「畑では何を作っているの」「普段はどんなことをしているの」といった会話も楽しんでいる。敷居を低くし、気軽に、どんなことでも相談してもらえる診療所にしたい。

「患者さんと話すのが楽しい」と笑顔を見せる辻村医師(木曽ひよし診療所前で)