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2025年

ブロッコリーようかん 茎活用し試作暈ねて商品化 県ケ丘高3年・真野さん 6月1日に池田屋で限定60個販売

2025/05/31
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 松本県ケ丘高校(松本市)探究科3年の真野結奈さん(17)=安曇野市豊科=が、食品ロスの削減につながる非常食として考案した、ブロッコリーの茎を活用したようかんが商品化される。真野さんを支援してきた老舗の練りようかん専門店池田屋(安曇野市三郷温)が、販売の場を用意した。池田屋を製造元に、青果店やおはち(同)が材料の提供で協力し、6月1日に限定60個を発売する。
 真野さんは、ブロッコリーが高タンパクで低カロリーの魅力ある食材でありながら、茎部分は廃棄されることが多い点に「もったいない」と着眼。栄養価が高く非常食としても注目されるようかんへの応用を思いつき、池田屋に協力を求めた。保存性を持たせるために必要な、糖度を高める煮詰め方や充てん方法など技術的なアドバイスを受けながら、自宅で試作を重ねてきた。
 池田屋は、こうした生徒の学びを支える取り組みを知った顧客から「ぜひ食べてみたい」と言われたことを機に、真野さんに商品化を提案。真野さんが、池田屋向かいのやおはちに、廃棄されるブロッコリーの有無を問い合わせたところ協力が得られることになり、28日、池田屋の製造設備を使って商品づくりをした。
 やおはちは、買い物客の要望で、本来食べられる茎を切り落として販売することが少なくないという。桑原誠社長(46)は「発信力もある若者が、先入観が根付いた消費行動を変えるきっかけになれば」と応援する。
 6月1日午後1時から、真野さんが池田屋の店頭で、1個120グラム入りを300~350円で販売する予定。本田社長は「商品が誰かのニーズに生まれる過程に立ち会いながら、ものを作る側、消費する側双方に必要な視点を養ってほしい」と見守る。真野さんは「実社会での体験をこれからの学びにつなげたい」と話している。

ブロッコリーの下処理をする真野さん(左)と作業を見守る本田社長(28日)