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2025年

山形で「寒晒しそば」いかが あす8店舗で提供開始

2025/05/31
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 山形村のそば職人や生産者でつくる「日本一のそばの里を創る会」(上條哲夫代表)は6月1日、厳冬の唐沢川源流にさらし、寒風と天日で乾燥させた「寒晒しそば」の提供を、村内のそば店など8店舗で始める。村の名物のそばを生かした地域振興を目指して5年前から取り組み、会員は「浸水場所や乾燥方法の研究を重ね、安定しておいしい寒晒しそばを作れるようになっている。上品な甘みと香りを楽しんでほしい」と願う。

 各店が数量限定で提供し、製粉方法や打ち方は店ごとに独自の工夫を凝らす。提供開始前に開いた試食会では上々の出来を確認した。創る会から寒晒しそば作りを学んでいる辰野町商工会青年部も参加し交流を深めた。上條会長は「寒晒しそばの知名度が上がってきている。そばを通じた地域間の交流もさらに深めていきたい」と話している。
 今年は、村内産玄ソバ約290キロを1月上旬から2月上旬までの約1カ月間冷たい水に浸水させ、川から引き上げた後は天日と寒風で約3週間かけてじっくりと乾燥させた。乾燥は甘みやうまみを凝縮させる大事な工程で、期間中は会員が毎日交代で管理を行い、水分量の調整に注意を払ってきた。
 村内の提供店舗は、そば処木鶏、そば処からさわ亭、水舎つつみ庵、根橋屋、鮨赤坂(要予約)、そば処かみじょう(同)、農産物直売所・竹田の里。竹田の里では手打ちの生そばとそば粉を販売する。村外では塩尻市洗馬の芳香庵みのるでも提供する。問い合わせは各店舗へ。

厳冬期に寒晒しそばの浸水作業を行った創る会の会員ら