カラマツ活用へ戦略会議 木曽地域 官民連携 本年度に方針
木曽地域のカラマツの活用を考える「木曽カラマツ活用戦略会議」が発足した。国や県、自治体、民間の林業関係者らでつくり、木曽谷流域の人工林でヒノキに次いで2番目に多いカラマツについて、生産拡大・安定供給を目指す。本年度中に具体的な戦略方針を策定する方針。
カラマツは木曽谷の人工林全体の35%を占め、大部分が木祖、木曽、王滝の北部3町村に集中する。木材として利用できる年数を迎えた木が76%ある一方、若い木は約1%と構成が偏っている。
会議は年間約1・7万立方㍍の木曽のカラマツ材生産量を、年間2~3万立方㍍に目標設定する見込みだ。積極的な伐採と造林で、カラマツ活用のサイクルをつくる。新しい丸太集積場を設けた安定供給や、加工施設の整備などによる地域での高付加価値化を目指し合意形成を図る。
初回の会合が19日に木曽町役場で開かれ、出席者が情報共有や意見交換をした。カラマツは強度が高い特長を生かし、建築材などさまざまな需要があるなどの報告がされた。初回の座長を務めた郷原辰実・木曽森林管理署長は「カラマツを通し木曽の林業をさらに発展させられるよう、方向性を示していきたい」と話した。
会議は国有林と民有林の連携する「木曽谷流域森林整備推進協議会」のプロジェクトの一環となる。