連載・特集

2022.7.4みすず野

 記事の中身から離れるが、もしも2日付1面「新村にバイパス計画」の地図を当地に不案内な古代史ファンが見たら、びっくりするだろう。〈蘇我〉を北上し〈倭〉橋南に接続。正倉院宝物の弓にも名を残す〈梓〉川が流れ、県道の名に古代安曇郡の郷の一つ〈高家〉が入る◆書店の棚に『新版 大化改新』(遠山美都男著、中公新書)を見つけた。受験時に「無事故で世直し」と覚えた西暦645年の政変は「乙巳の変」と呼ばれる。権勢を誇った蘇我氏本家は入鹿が暗殺されて滅ぶ。首謀は誰か。帯に―旧版を大幅改稿し、熾烈な権力闘争の内実に迫る◆多くの地名が地域の歴史を伝えている。もちろん何やら由緒ありげでも実はずっと後世の作という場合もしばしばある。新聞社に長く勤めているのに恥ずかしい話、松本市の蘇我や倭の由来を知らない。識者の教示を乞い、書物を挙げてもらえたら遠山先生の新著の次に読んで勉強したい◆そもそも〈新村〉が気になる。記事はネットでも読めるので「物ぐさ太郎」の〈あたらしの郷〉を思いつくほどの人なら、今ごろ矢も盾もたまらず松本行きの電車に飛び乗っているかもしれない。

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