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一昨年閉店の松本・老舗パン店「マルショウ」 待望の再出発へ

再スタートに向けてパン作りにいそしむ百瀬さん(右)と伊藤さん

 一昨年3月で閉店した松本城近くの老舗パン店「パン工房マルショウ」が、「発酵パン工房マルショウ」に名前を改めて、25日に再スタートを切る。元社長の百瀬靖夫さん(70)が松本市開智3の一軒家に工房を構え、仕込みから完成まで約5日を掛ける低温長時間発酵のパン作りに臨む。百瀬さんは「食品ロスのない、時間を掛けてこそ作れるおいしいパンを届けたい」と話す。

 メッセージアプリ・LINE(ライン)を使った週1回の少量受注生産とし、店舗を構えての販売はしない。25日に販売するパンは、食パンやパン・ド・カンパーニュ、ミッシュブロートなどの「食事パン」7種類。あえて前店舗の定番商品は引き継がない。百瀬さんは「良い材料で納得できるパンをという方針は以前と変わらない」と力を込める。
 以前のマルショウは昭和6(1939)年に開業。毎日、約100種類の多彩なパンが並ぶ"街のパン屋"として90年にわたって親しまれてきたが、店舗に面した市道の拡張や後継者がいないことを理由に閉店した。
 店を畳んだ後も、百瀬さんは酵母や発酵の研究に没頭した。常連客らからは「マルショウのパンが食べたい」との声があり、外部の設備を借りて定期的にパンを焼いてきた。
 研究を生かし試作を重ねたパンは好評で、市内で食育活動などに携わる伊藤麻理さん(60)=松本市笹賀=らの協力を得て、再スタートに踏み切った。伊藤さんは「百瀬さんのパンの香りと風味、食感に『このパンを食べ続けたい』と思った。後継者も見つかってほしい」と願う。
 25日販売分は16~21日に予約を受け付ける。購入にはラインの「友だち登録」が必要となる。支払いはクレジットカードか「PayPay」のみ。商品は工房での受け取りか、ゆうパックでの発送を選べる。友だち登録や詳細は(https://linktr.ee/pankobomarusho)から。

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