政治・経済

松本市内 不適格看板の撤去頭打ち 費用重荷に

 松本市の屋外広告物条例で、大きさや色彩が「不適格」としている屋外広告物の撤去が足踏み状態となっている。不適格広告物は昨年度末に618基となり、平成21(2009)年2月の条例施行時(2905基)から8割近く改善したが、30年以降は600基台が続いている。大型看板の撤去費用は事業者の負担で、改善が進まない要因とみられる。

 条例は松本市の景観保全を目的に、各種看板や壁面広告などの屋外広告物を規制している。違反した場合は指導など段階的な手続きを経て、最終的に最高50万円の罰金を支払うことになる。
 市は違反看板の撤去を促進するため条例施行時から3年間の期限を決め、撤去する改修工事費の3分の1以内(上限30万円)を助成する制度を設けて改善を促していた。しかし撤去が進まなかったことから、27年3月末まで制度を延長した経緯がある。令和3年の中核市移行後も条例は継続されたが、制度期間内に撤去されなかった看板が残っている現状だ。
 市によると、大型看板の撤去は大規模な工事を伴い、遅れている状況にある。市郊外の幹線道路沿いには改善対象の大型看板が数基残り、広告主からは「改修費を捻出できない」という声が聞かれる。
 市は条例を周知しながら、広告主に違反看板の撤去を粘り強く求めていく方針だ。看板の老朽化やデザインの更新で市に届け出があった際にも是正を求める。市に届け出を出さずに看板を設置する事例もあるとし、定期的にパトロールを実施する。
 市都市計画課の赤間善浩課長は「美しい景観を保つための条例であることを理解してもらい、撤去への協力を継続して求めたい」と話している。

連載・特集

もっと見る