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木曽路11宿 工芸で発信 奈良井に店舗「土 とおいち」

木曽路周辺で制作する職人の工芸品を紹介、販売する店と佐藤夫妻

 塩尻市奈良井の奈良井宿にこのほど、木曽路の工芸品を販売、紹介する店「土 とおいち」がオープンした。塩尻市の贄川宿から岐阜県中津川市の馬籠宿まで、11の宿場町やその周辺を拠点とする職人の漆器や陶芸、金工、皮革の作品を発信している。塩尻市の元地域おこし協力隊員や研究者、建築家、アートイベントを運営する団体代表が、職人を応援し、地元の逸品を多くの人に届けようと始めた。

 店は奈良井宿の「横水の水場」の近くにある古民家の1階で、サワラと和紙を用いて、店を始めた人たちが自ら改修した。職人の商品を代理販売する「木曽逸品棚」と、木曽路の内外の職人やアーティストをつなぐため作品などを紹介するギャラリーがある。
 一般社団法人・生活民芸舎を設立して運営している。代表には市の元地域おこし協力隊員・佐藤あゆさん(28)=塩尻市木曽平沢=が就いた。佐藤さんは木曽平沢で古道具を扱う「ふるもの市」を開くメンバーの一人で、活動の中で地元の誇るべき伝統工芸品に魅了された。長く使えるだけでなく、土に戻る自然素材を用い、環境負荷が少ない工芸品だが、販売する拠点を持っていない人も多い。このため、夫で名城大学理工学部建築学科助教・佐藤布武さん(34)=同=らとともに、職人に代わって商品を届ける拠点を設けた。
 現在は9組の作品を扱っており、少しずつ増やしていく。店名は、職人の手掛ける工芸品は土に戻る素材で作られていることや、木曽路には宿場町が「十一」あることから付けた。布武さんは「職人や手仕事を紹介する冊子も作り、文化圏として木曽路の魅力を発信していきたい」と話している。
 店は週4日(土、日、月、火曜日)の午前9時半~午後4時半に営業する。