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上高地線被災で留置の列車 廃車に 部品調達で活用

松本駅のホームに留め置かれている「モハ10形リバイバルカラー列車」

 アルピコ交通(松本市井川城2)は、昨夏の大雨で鉄道・上高地線の田川橋梁が被災して松本駅ホームに取り残されていた3000形の電車「モハ10形リバイバルカラー列車」を廃車にすることを決めた。かつて同線を走った電車のデザインを再現して人気だった電車だ。登場から60年が経過した3000形は部品調達が難しくなっており、今後は残った同形の維持に活用される。

 電車は大雨被害があった昨年8月14日、田川橋梁が傾く直前に橋を通過した。その後、橋は走行できなくなり、8カ月にわたって松本駅に留め置かれることになった。定期の法定検査は受けずに現在は「休車」という扱いとなっている。
 京王電鉄などを走った後、平成11(1999)年に上高地線に導入された。当初は他の電車と同じ白色だったが、大型誘客企画・信州デスティネーションキャンペーンの一環として29年、昭和61(1986)年まで同線を走ったモハ10形と同じオレンジ色と灰色に塗装された。
 3月に新車両の20100形が登場し、車両更新の形で廃車が決まった。3000形は全国でも残りが少なくなってきており、同社鉄道事業部は「廃車になっても貴重な戦力。路線の維持に活躍してほしい」としている。