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老舗喫茶店・珈琲美学アベで映画撮影 三郷の永田さんが初メガホン

珈琲美学アベで行われた映画の撮影

 安曇野市三郷明盛の会社員・永田太郎さん(31)が、初監督の短編映画「お揃いのコーヒーカップを。」を製作している。愛情ゆえにすれ違っていた親子が喫茶店での出会いやひとときをきっかけに歩み寄る姿を描く。このほど松本駅近くの喫茶店・珈琲美学アベ(松本市深志1)で撮影が行われた。

 アベでは、平岡亜紀さん演じる主人公と、平井寅さん演じる主人公の父親と同年代の「おじさん」とのやりとりを中心に撮影した。役者と照明、衣装、メークなどのスタッフ計約20人が力を合わせ、角度や場面を変えながら丁寧に収録が行われた。永田さんとアベの安部文人専務が友人という縁で、同店の名物であるモーニングセットも小道具として卓上を彩った。
 ご当地タレントの成美さんがプロデューサーとして協力し、役者は一部公募も行った。主人公の父親役は、役者活動をしている安曇野市の会社員・村上信正さん(50)が演じる。
 永田さんは映像や番組制作の仕事に就く中で「地元で芝居を撮りたい」と思い、昨春から準備を進めてきた。「多くの人の協力のおかげで、想像を超える良い映像が撮れた。見た人が前向きになれる作品に仕上げたい」と話す。約10分の短編作品で、国内の映画祭に出品後、インターネット上で公開される。