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歴代パンフレットずらり やぶはら高原 スキー場史 時代映す200点

やぶはら高原スキー場の歴代のPRパンフレットやポスターが並んだセンターハウス2階

 昭和6(1931)年に開設された木祖村の「やぶはら高原スキー場」のPRに使われた歴代のパンフレットが、同スキー場のセンターハウスに並んでいる。来場者に向けて「スキー場では不真面目な態度を慎み技術錬磨に専念しませう」と呼び掛けたり、多くのスキーヤーでにぎわった時代に「ラッシュを覚悟。車なら早めに出発して」と提案したりと、社会背景に対応しながら来場者にアピールし、有用な情報を提供しようとしてきた先人の工夫や配慮が垣間見える〝歴史資料〟ばかりだ。

 開設当時のパンフレットの表紙には、同スキー場と鳥居峠(木祖村・塩尻市境)の魅力として「観楓(もみじ狩り)と焼鳥」とある。野鳥の捕獲を行う「かすみ網猟」が禁止されていなかった時代ならではのPR内容だ。10年頃には「自粛スキーの冬・スキー道徳を守りませう」と題し、来場者にモラル向上を訴えるページもある。
 50年代にはカラー化が進み、年を追うごとに写真で見せるレイアウトが目立ち始める。障害者が使いやすいスキー場づくりを進める中、平成19(2007)年度版では、現在北京で開催中の冬季パラリンピック・アルペンスキー出場の三澤拓選手(松本市波田出身、当時順天堂大学2年)とスポンサー契約を結んだことを紹介している。
 約200点の資料がセンターハウス2階の無料休憩室に並ぶ。小学生の息子2人とスキーを楽しんだ会社員・小池健二さん(39)=名古屋市=は、マナー順守を促す「スキー場は心身鍛錬の道場。互に清潔に保ちませう」の文言に「新型コロナウイルス禍の現代にも通じますね」と感心しつつ「ゲレンデが道場というのは、なんともすごい時代」と笑っていた。
 同スキー場が100周年を迎える令和12年に向けた村観光協会の「カウントダウン事業」の一環で、過去のポスターなども含めて住民に提供を呼び掛けた。20日まで展示する。

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