地域の話題

奇祭に願う豊穣 筑北村坂北でお田植え祭り

黒い張り子の牛を引く祭りの様子。大人も子供も雪を投げ、豊作と繁栄を願った

 筑北村坂北の刈谷沢神明宮で6日、県無形民俗文化財に指定されているお田植え祭りが行われた。かつて牛を引いて行われていた代かきを再現した神事が営まれ、集まった見物客約80人が1年の豊作を願って雪を投げ、奇祭を楽しんだ。

 白装束の氏子らが「毎年、毎年、や(嫌)でござる」と言って張り子の牛をかかえ、「ボーボー」と鳴き声をまねしながら境内を回った。牛の後には、木の農具や男根をかたどった神木を持った氏子が続き、3周する間に見物客から次々と雪が投げ込まれた。氏子らの独特のしぐさを見て笑い声が起きる場面もあった。息子の結希君(7)と毎年参加している宮入清文さん(53)=坂北=は「豊作とともに、新型コロナウイルスの収束を願った。いい1年になれば」と話した。
 春の訪れを告げる神明宮の春季例大祭として400年以上受け継がれている。氏子総代の堀田勇会長(81)は「たくさん雪を降らせて(投げて)もらい、豊作と繁栄が期待できる年になると思う。コロナ禍の中だが、皆さんのパワーを感じる祭りになった」と感謝していた。