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市民オペラ 歌声高らか まつもと市民芸術館 感染対策も徹底

美しい音楽で不思議な世界を紡いだ市民オペラの公演

 市民参加で本格的なオペラを上演する「まつもと市民オペラ」の第7回公演が22日、松本市深志3のまつもと市民芸術館で2日間の日程で始まった。新型コロナウイルス禍で1年延期後ようやく実現した公演で、市民オペラのために書き下ろされた新作「山と海猫」を披露。市民らによる合唱団とオーケストラ約80人が、プロのソリスト11人とともに磨き上げた歌声や音色を響かせた。

 信州の民話を基に、てんぐとスーツ姿の男性が登場するなど異なる物の境界をテーマの一つとして不思議な世界を描く。ジャズやレクイエムなど色彩豊かな音楽とともに聴衆約500人を魅了した。劇作家で演出家の加藤直さんがせりふや詩、演出を手掛け、作曲家の信長貴富さんが曲を付けた。
 前回公演の平成29(2017)年以来の舞台となった。コロナ禍の制約の中で手本のない新作に挑み、稽古を重ねても職場や家族の事情で活動自粛を余儀なくされたメンバーもいるという。感染再拡大にも専門家の助言を受けながら感染対策を徹底し、過去6回の歩みをつなげた。
 ソリストにはSK松本ジュニア合唱団に所属していた塩尻市出身のソプラノ歌手・金子響さん(34)も名を連ねた。金子さんは「普段とは違う環境の中でようやく迎えた本番に皆熱い思いがある。音楽の意味を考える機会にもなった」と話していた。