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北杜夫さん 遺品でしのぶ 旧制高校記念館で寄贈品あすからお披露目

展示準備をする受講生ら

 松本市県3の旧制高等学校記念館に旧制松本高等学校出身の作家・北杜夫さん(1927~2011)の遺品が寄贈され、23日から一部がお披露目される。書籍を中心とする約2000点の遺品の中から愛用品やユニークな人柄をうかがわせる品々を展示し、没後10年を経た北さんの多才ぶりを紹介する。

 東京都世田谷区の自宅が昨年解体され、そううつ病を公表していた北さんを研究対象とする信州大学総合健康安全センターの精神科医・高橋徹准教授を介して遺族が寄贈した。展示内容は市民学芸員養成講座の本年度受講生が「多彩で多才~面白いぞ北杜夫さん」のタイトルで企画し、21日から2日間の日程で会場準備をしている。
 五つのコーナーに分け、ケース内の25点に加え一角に置く書斎机などに展示する。旧制松高時代にしたためた「我ハ天才ナリ」と始まる書、カメラや灰皿といった愛用品、海外で収集したスプーンなどが並ぶ。北さんが独立を宣言したという「マンボウ・マブゼ共和国」の紙幣やたばこ、ファンだったプロ野球・阪神タイガースのグッズなどもある。展示は2月20日まで。
 受講生らは「知らなかった一面や、家族の支えがあって北杜夫らしく生きてきたことが伝われば」と話している。記念館の学芸員・高山峻一さんは「旧制高等学校の顔ともいえる存在。松高時代の品も多くありがたい」といい、新年度は常設展に北さんの書斎の再現を加える計画だという。