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有明の猿対策 住民一丸 追い払いへ団体設立

説明会には役員の予想を超える約50人が出席、関心の高さをうかがわせた

 増える猿の被害に住民自ら立ち向かおうと、安曇野市穂高有明の広域活動組織・有明の土地と水の会(丸山茂会長)がこのほど、「有明猿追い会」を設立、住民43人が入会した。行政と協力し、専門家のアドバイスを受けながら、効果的な対策を模索する。

 11月28日に小岩嶽公民館で設立総会と、動物駆逐用煙火を使用するための「煙火消費保安手帳」を発行する講習会が開かれ、25人が手帳を取得した。設立に先立ち、富田振興センターでこのほど開かれた説明会には住民約50人が参加した。環境調査に取り組む企業BO―GA(ボーガ)あづみのオフィス所長で農学博士の市川哲生さんが、実効性のある対策にするには「猿の『(人里にある餌を)食べたい』気持ちを抑えなければ、同じことの繰り返しになる」と解説した。
 「有明の土地と水の会」は、保水や景観保全など農業の多面的な機能維持のため、地域の共同活動を支援する国の「多面的機能支払交付金」を活用している有明区の4団体で組織されている。制度の見直しで、本年度から有害鳥獣の追い払いにも交付金が使えることになったのをきっかけに「猿追い会」発足となった。費用は当面、駆逐用煙火やロケット花火などの消耗品購入に充てる。
 有明区では近年、猿の出没が増えており、住宅に侵入したり、住民を威嚇したりといった被害があるという。市は穂高牧区と有明区に大型のおりを設置するなどの対策をしており、担当者は「追い払い、捕獲、電気柵設置による侵入防止など、複合的に対策を練らないと防げない。住民自らの取り組みは大変ありがたい」と歓迎している。
 以前から飼い犬をモンキードッグとして訓練して追い払いに取り組んできた丸山会長は、猿が近寄らない地域づくりが必要と話し「行政任せにはせず、自分たちで行動し被害を食い止めていきたい」としている。