地域の話題

松本シルバー人材 材料、人手なく...門松作り苦境 高齢化で技術継承に壁

今季も進められている松本地域シルバー人材センターの門松作り

 松本地域シルバー人材センター(松本市宮渕)の門松作りで、松、竹などが地元でそろわず、材料確保に苦労している。作業の担い手は高齢化が進み人数が減った。松本シルバーは門松作りを続けることへの危機感を募らせている。

 関係者から受けていた松の無料提供が終了したため、本年度の門松製作に向けて地元で松を探したが、枝ぶりやサイズなど条件の合う品がなく南佐久郡佐久穂町で調達した。太く厚みがあるモウソウチクは松本近隣では見当たらず、木曽郡内で確保した。
 一昨年まで400基を超える門松を作っていたものの、門松の「顔」となる竹を十分に入手できなかったため、本年度は130基ほどになる。材料確保への負担が増したことから価格を引き上げ、高さ1・5メートルほどの「大」は3万円を4万円にした。来年度は、杉を確保するめどが立っていない。
 製作を担う「門松班」は約20人。本年度はすでに門松の土台作りを始めている。門松班には平成20年代には40人ほどが所属し、しめ縄も作っていた。メンバーは高齢化が進み、退会しても後継者が入ってこない状況という。
 松本シルバーの会員数は、平成21(2009)年度がピークで2037人だった。ここ数年は1600人程度となっている。同センターによると、定年の引き上げや再雇用など、企業で働ける年齢が引き上げられたことなどから、加入が70歳近くになっている。体を使う作業をしたり、新しい技術を覚えたりすることを、70歳近くになってすることは厳しい面もあるという。
 松本シルバーの矢久保学専務理事は「(門松班の)高齢化により、技術が継承されない。作り続けることへの危機感がある」と嘆く。門松班の事務担当の矢田順二理事は「需要はある。材料、高齢化の問題を解決できれば」と話している。