連載・特集

2021.12.9みすず野

 師走になると飲み会が続いたのは3年ほど前までか。もともと少ない財布の中身がすぐに減り、家計をやりくりする家人にお小言を言われる。「何に使ったの」と聞かれても、「いろいろあって...」と小声になる。財布が二つあればなあと思った人も少なくないのでは◆国会議員に毎月100万円支給される文書通信交通滞在費(文通費)が話題になっている。名目は書類の印刷代、切手代、電話代などで給料やボーナスとは別に支払われる。非課税で使い道の報告義務がないから領収書はいらない。残っても返還しなくてよい。年換算で1200万円。庶民からは二つ目の財布に見える◆発端は10月31日の衆院選で初当選した日本維新の会の新人議員が、在職1日で満額の100万円が支給されたことを疑問視したからだ。開会中の臨時国会では日割り支給にするか、使途を公開するかの法改正について議論される◆国民の疑問は「何に使っているの」に尽きるのではないか。政治活動に必要なお金であれば最低限使途は明確にすべきだが、廃止という選択肢はないのだろうか。各党が「国民目線で│」と臨んだ選挙はついこの間のことだ。