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お城総堀沿い・名物建築の青木医院 雰囲気生かしたカフェで再出発

当時流行の美しいタイル張りやモダンな陸屋根に引きつけられる外観

 松本市の松本城総堀のほとりに建つ名物建築で3代にわたり地域医療を支え、10年ほど前に閉院した青木医院(城東2)の歴史ある建物が今秋、「青木カフェ」に生まれ変わり、地域の憩いの場として再出発した。

 昭和9(1934)年ころ建てられた、当時の日本建築の流れの一つ、木造モダニズムがさまざまに表現された貴重な建物で、閉院後も注目されていた。初代の青木為三医師が最晩年に建設し、息子で2代目の成喜医師、孫で3代目の安弘医師へと引き継がれた。安弘医師は長く産婦人科と皮膚科を診療し、平成23年に他界。その後、建物は使われなくなっていた。
 カフェは、青木医院の業務にも携わった安弘医師の次女・京子さん(64)が始めた。建物の価値や魅力を理解してくれる大工、館内の音響関係に協力してくれる人、先輩カフェ経営者らに出会い、励まされたという。建物は必要以上に変えず、備品類もできるだけ利用し、元医院の雰囲気を上手に生かして改修、運営する。元診察室を中心とする喫茶室は15席で、上質の音色でBGMのクラシックやジャズを聞きながらコーヒーが楽しめる。元手術室は会員制のシアタールーム、和風の元病室は貸し会議室とした。
 京子さんは「建物をよみがえらせることができてうれしい。少しずつ居心地のよい空間にしていきたい」と話す。営業は金~月曜日午後1~7時。問い合わせは青木カフェ(電話0263・32・1068)へ。