連載・特集

2021.11.27みすず野

 書店や文具店に、来年のスケジュール帳や日記帳、カレンダーが並ぶと、今年も残り日数が少ないことを知る。さあ、もうこんな時季だよと、そっと背中を押してくれる時候のあいさつのような売り場だ▼休日にスケジュール帳をあれこれ手に取ってみた。それぞれデザインや材質が異なり、どれを選ぼうかと迷う。1年間使うのだからと大げさに考え、思わず慎重になってしまう。好みは手帳のカバーが何年も使え、中身を毎年買い換えるタイプ。システム手帳を使ったころもあったが、今はスケジュール欄だけの薄いものを選ぶ▼年を取るほどにこうした手帳は不要になると思っていた。日々の予定らしいものは年々なくなって、書くこともないだろうと。ところが、逆に書き込む予定が増え続けている。仕事の予定は減ったが、会議や行事の予定がいくつも並ぶ▼何年も逃げ回っていた地区の団体の役員などを引き受けざるを得なくなり、人口減もあって複数の役職に就いている。若いころは将来の計画などろくに描いたこともなかったが、残り時間が少なくなってなんやかやと予定が入る。この時代の高齢者はそこそこ忙しいようだ。