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たせや 上松町の文化財に指定 中山道の旧立場茶屋 将来の観光活用視野

町文化財に指定されたたせや

 上松町はこのほど、中山道の旧立場茶屋・たせやを新たに町文化財に指定した。江戸後期に建築されたと推定される貴重な建物を町民から借りる形で管理していて、将来的な観光資源としての活用を視野に入れている。

 町教育委員会などによると、たせやは景勝地・寝覚の床近くにあり、間口14・5㍍、奥行き20㍍の入母屋造りで、妻入という本陣に見られる様式の建物だ。昭和25(1950)年の上松の大火の際に一部を取り壊したが、おおむね建築当時のまま残っている。
 参勤交代の大名が休憩に使った立場茶屋で、室内にはそばを提供したとみられるせいろなどが数多く残っている。大きないろりがあり、2間続きの「上段の間」などがある。
 残された古文書によると、皇女和宮が降嫁した際に休んだとされ、高貴な身分の人たちが立ち寄っていたことが分かる。戦後は民宿を営んでいて、当時の看板や、受け入れた中学生からのお礼の品なども残っている。
 昨春まで町民が住んでいたが、現在は町が借りている。今年2月までに専門家の協力で建物の調査を終えた。町文化財保護審議会が町教委に文化財指定が望ましいと答申した。
 町教委は、上松中学校生徒の作品展を開いたり、観光客への開放したりすることを検討しており、上小路俊征係長は「住民が町に誇りを持てるような活用を考えたい」と話している。