政治・経済

歴史講座の動画人気 松本市文書館発信 コロナ前の5~10倍に

満州事変90年をテーマに開かれた9月の講座と収録する職員(左)

 「松本市文書館講座」の動画配信がじわじわと人気を呼んでいる。市文書館(鎌田2)が定期開催している歴史講座を収録・編集し、市公式ユーチューブチャンネルで公開しているサービスで、昨年度来の視聴が以前の5~10倍に増えているようだ。新型コロナウイルス禍で会場定員を抑えた反動とも取れるが、動画再生回数はコロナ禍前の受講者数を上回る推移で関係者を驚かせている。

 文書館の所蔵資料を活用して郷土史をひも解く人気講座。同館の特別専門員・小松芳郎さんが毎月時機を捉えたテーマや興味をそそる切り口で講義し、コロナ禍前は会場いっぱいの100人が詰めかける日もあった。一方、昨年度以降は感染対策で定員を32人に設定した。予約受け付け開始日は毎回朝から同館の電話が鳴りやまない。
 そのためだろうか。以前は1講座につき20~30回程度だった動画の再生回数が昨年度以降100~200回に上るようになった。最も多い「木曽騒動と松本」(昨年11月28日開催)は242回。関係者は「市外からも視聴されているのかも」と推測する。講座のテキストは希望者に無料配布しており、入手すれば時間や場所を選ばず受講できるようだ。
 文書館講座は平成11(1999)年に始まり今年で22年になる。根強いファンも多い。石井敬一館長は「本来であれば制約無く、希望者全員に会場で聴講してもらいたい」と心苦しさをにじませつつ、動画を通して若い世代や県外者など「新たな層に興味を持ってもらうきっかけになれば」と話している。