連載・特集

2021.10.22みすず野

 ネバー、ネバー、ネバー、ネバーギブアップ│。第二次世界大戦中の1941年、英国の首相だったチャーチルが国民を鼓舞した演説の一節として知られる。独軍の攻勢に遭い危機に陥りながらも英国を勝利に導いた◆言葉は日本でもすっかり定着した。政治家が引用したり、中学・高校の部活動のスローガンに掲げられたり。数々の名言を生んだ長嶋茂雄さんは、読売ジャイアンツの監督時代、円陣の中心で「絶対にあきらめるな! 人生はギブアップだ」と呼びかけたとか。選手たちは「?」。逸話である◆サッカーJ2の松本山雅FCが、降格の危機にある。今季は序盤から下位に低迷、6月に監督が交代するも波に乗れず、浮上のきっかけをつかめないままだ。22チーム中、34節を終えて21位。19位までの4チームがJ3に転落する◆ネバーギブアップ。絶対にあきらめない│。残り8試合を前に松本山雅はファン・サポーターと共に最後まで戦い抜く覚悟をこの言葉に込めた。厳しく、苦しい時こそシンプルに、「頑張れ山雅」と声を合わせたい。「好転する前には悪化するという段階もあり得る」と言ったのもチャーチルだった。