教育・子育て

塩尻の楢川中2年 過疎地を調査 萱ケ平で住民聞き取り

集落の今昔を語る降籏さん夫妻と、熱心に聞く生徒

 戦後の産業や暮らしの変化に伴う地域の変遷を肌で感じ取ろうと、塩尻市の楢川中学校2年生が17日、地元の川入地区で調査学習をした。ダム建設に伴う集落の水没や、林業の衰退に伴う働き手の流出などで、かつて500人以上が暮らした地区には、数軒しか残っておらず消滅の危機にある。住民の話を聞き、にぎやかだったころに思いをはせながら、時代と地域の関係を自分に引きつけて考えた。

 地区最奥部の萱ケ平集落を訪ね、集落で生まれ育った古畑忠文さん(89)、君子さん(86)夫妻の話を聞いた。生活の足でもあった森林鉄道や分校の思い出、現在の暮らしぶり、集落への愛着が語られ、生徒は熱心にメモを取っていた。
 川入に住む人がほとんどいない中、存在を知らない若い世代が増えており、社会科の調査学習のテーマに据えた。2年前に同じ取り組みをした先輩の調査結果などで事前学習をして現地を訪ね、羽淵集落も歩いた。
 滝澤結音さん(13)は「思い出を話す二人がとても楽しそうだった。昔のことがよく分かったけれど、今のことを思うと少し寂しい気持ちにもなった」と複雑な表情を見せた。山田陽平君(14)は「集落のために自分に何ができるか分からないけれど、まずは身近な人に川入のことを伝えたい」と話していた。
 学習成果は10月の文化祭で展示する。