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上高地線 来夏にも復旧 大雨被害 傾いた橋脚を今冬交換

河川の増水で傾いた上高地線の橋りょう。来夏の運行再開を目指し今冬に復旧工事を行う

 8月中旬の大雨による田川の増水で鉄道橋の橋脚が傾き一部区間で運休しているアルピコ交通上高地線について、松本市は13日、早ければ来夏に運行を再開できるとの見通しを明らかにした。傾いた橋脚を新しい橋脚に交換する復旧工事を今冬に行う方向で関係機関と協議を進める。

 市議会9月定例会の小林文氏(誠の会)の一般質問で、田原茂交通部長が答えた。
 西松本―渚駅間の「田川橋りょう」は橋脚2基のうち1基が傾いている。市やアルピコ交通によると、橋げたをいったん外してから傾いた橋脚を撤去、新しい橋脚を据え、もう一方の橋脚を補強して橋げたを戻す工法が最有力だ。11月から来年4月にかけての渇水期に工事する。費用は億単位になる見通しで、国や県に財政面、技術面の支援を要請する。
 鉄道復旧の専門機関による調査報告を基にさまざまな復旧パターンを検討し「市民生活への影響をなるべく少なくするべき」と早期に復旧できる方法を重視したという。アルピコ交通鉄道事業部は「1日も早い復旧を目指していくので、ご理解とご協力をお願いしたい」としている。
 臥雲義尚市長は小林氏への答弁で、今回の大雨被害によって鉄道の定時性や輸送力の大きさを再認識する一方、存続に相応の投資を続ける必要性を痛感したとし「鉄道として存続するためには新たなチャレンジを行っていく必要があるのではないか。そうした問題意識をアルピコ交通と共有して上高地線の課題に取り組んでいきたい」と将来展望を語った。