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渚―新村間で試験運行 上高地線の一部不通続く

奈良井川橋梁を試験運行する上高地線の電車

 アルピコ交通(松本市井川城2)は、大雨被害の影響でバスによる代行輸送を行っている鉄道・上高地線の渚駅―新村駅間で電車による試験運行を行った。同区間を電車が走るのは約1カ月ぶりで、代行輸送の長期化が見込まれる中、設備の維持管理を目的に実施した。安全が確認できたため同社は今後、電車の運行区間の延長、バス代行輸送の区間短縮も検討していく。

 渚駅―信濃荒井駅間を流れる奈良井川に架かる橋梁では、電車が1往復した。橋脚部にまだ多くの流木が絡んだ状態となっているが、問題なく通ることができた。上高地線は10月、大正10(1921)年の開業から100年を迎える。アルピコ交通鉄道事業部によると、この橋梁は補修しながら創業当初から使われているという。
 線路は長期間電車が通らないとさびが付着し、踏切では装置がうまく働かない不具合も起きるといい、電車が通ることでさびも落とした。今後も電車を走らせて定期的に試験運行を行う計画で、代行輸送の区間でも電車が走ることへの注意を呼び掛けている。
 アルピコ交通は、大雨被害を受けた田川の橋梁の復旧工事を11月にも開始したいとしている。調査を行った専門機関の助言を元に、国や県、市などの支援を受けながら工法を検討したい考えだ。
 代行輸送には区間短縮の要望も寄せられているという。同社鉄道事業部の隠居哲矢部長は「なるべく早期の通常運行再開を目指したい」と話している。