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子猫の命を救え!塩尻で救出大作戦 格闘5時間半、自力で脱出

階段と壁の隙間をよじ登る子猫。手前の白い部分が前足(松井さん撮影の動画より)

 「まさかあの隙間に落ちるなんて」。塩尻市広丘野村の空調冷熱工事業・クボタ工業で3日、社屋兼住宅の外壁と外階段の間に落ち、身動きが取れなくなった子猫が見つかった。社長の久保田久義さん(63)の家族や隣家の人、別の会社の職人まで登場して、5時間半にわたり、心温まる"救出劇"が繰り広げられた。

 生後1、2カ月とみられる体長約20㌢の野良の子猫が、幅6㌢、高さ15㌢ほどの隙間に挟まって動けなくなった。午前5時ころに隣家の人が見つけ、久保田さん宅に伝えた。
 階段上部の隙間が広くなっている所から落ちたようだ。久保田さんの家族がトングを使うなどして救出を試みたが失敗。発見から時間がたつと鳴き声が聞こえなくなり、弱っているようだったという。
 相談を受けた市役所を通じて"お助け隊"として駆け付けたのは、リフォーム業・イトウ住建(大門四番町)の職人の幅一寿さん(63)と松井昌義さん(73)だった。救出のために壁に穴を開けようと使った電動工具の音に驚いたのか、子猫は隙間をわずかによじ登る。幅さんらは子猫が自力脱出する可能性にかけ、工具を動かし猫が動くのを辛抱強く待った。
 「あと少し」「頑張れ」―。居合わせたみんなの大きな声援を受け、猫は高さ2㍍ほどをよじ登り、午前10時半前に自力で脱出した。幅さんは「こんなことは初めて。とにかく助かって良かった」と喜ぶ。
 子猫は最近、外階段の周りに居ついたが、一緒にいた親猫の姿が見えなくなっていた。久保田さんの妻・ジョセフィンさん(56)は「本当に良かった」とほっとした表情を見せていた。子猫は病院に連れていき、飼うつもりだという。